為替相場変動の周期性に注目する「日柄分析」とは?

為替相場変動の周期性に注目する「日柄分析」とは?

「いつまで続くか」を探る日柄分析

 

テクニカル指標に興味を持っている人は、「日柄分析」という分析手法を耳にしたことがあるかもしれないが、いったいどのような分析手法なのか。

 

ひと言でいえば、「相場が変化する日を予測する」のが日柄分析だ。たとえばテクニカル分析の結果、買いシグナルが出たので、口ングのポジションでエントリーしたとする。その後、読みどおりに相場は上昇したが、相場を見ると値上がり幅が小さくなっている気がする。利食ったほうがいいのか、それとも持ち続けるか。トレードをしていて、このような状況判断を強いられたことがない人は、いないはずだ。こうしたケ−スでは、大半の人は次のように考る。

 

「強気相場は。もう'終わったのか。それともまだ続くのか。続くとしたら、いつまでか」この「もう」「まだ」「いつまで」を探る重要なヒントを与えてくれるのが日柄分析だ。

 

日柄を見るための「基本数値」とは?

 

日柄分析の手法として代表的なのが、一目均衡表の時間論だ。第2章42ぺLンでも説明したが、一目均衡表は相場分析に「時間軸」の概念を導入したテクニカル指標。一目山人が戦前に考案したもので、当時としては画期的な指標であり、現在でも十分に通用する奥深さを誇っている。

 

一目均衡表の時間論の基本的な考え方は、「現在の相場は過去の日柄の影響を受け、将来の相場は現在の日柄に影響される」ということ。

 

一般的な相場の見方は、チャートの縦軸(価格)に偏りがちだが、一目均衡表では、チャートの横軸、つまり過去・現在'将来という時間にも着目する。

 

通常のチャートは「年初来安値をつけ、その後、反発した」といった具合に、価格情報に注目するが、一目均衡表では、この価格情報に加え、年初来安値の○日前の相場はどうだったのか、安値から10日後に相場はどう動いたか、と
いう情報も重視する。

 

そして一目山人は、4年半にわたる研究のすえ、重要な転換日を基準とし、一定のサイクルで相場が変化することを見出した。これが「日柄」であり、一定のサイクルを構成するのが「基本数値」と呼ばれるものだ。

 

相場には変化が起こりやすい日柄がある

 

「基本数値」とは、森羅万象にわたり変化や転生を支配するとされる数値で「9」「17」「26」がある。一目均衡表を構成する5本のライン(基準線、転換線、遅行線、先行スパンー、先行スパン2)は、いずれも「9」あるいは「26」と深い関わりを持っている。

 

そして相場の「もう」「まだ」「いつまで」を見るには、9や17、26を複合した数値が用いられる。なかでも重要なのは以下のものだ。
・33(17+171-1)

・42(17+26−1)
・65(33+33−1)

・76(26+26+26−2)

 

1や2を差し引くのは、一目均衡表の時間論では基本数値を足し合わせた部分には重なりが生じると考え、その分を除くため。

 

33は「一期一節」、42は「一期二節」、65は「複合6」、76は「一巡」と呼ばれ、時間論では、転換日からこれらの日数が経過した日を節目の日柄と考え、相場が変化する日(=変化日)と捉えていく。

 

これは08年7月から09年4月にかけてのドルノ円の日足チャートだが、09年1月6日の高値を基準にとると、一期二節後に天井、複合6の後に再び天井が現れているのがわかるだろう。ちなみに一期二節が42日でなく、43日となっているのは、多少の誤差は許容範囲だと考えるため。マーケットによって祝日なども異なるので、1日程度の誤差は気にしなくていい。この日を目安に、前後して変化日が現れると考えておけばいいだろう。

変化日=転換点でない点に注目

注意してほしいのは、日柄分析によって導かれる変化日は、必ずしもトレントの転換を意味するわけではない点だ。

 

変化日が相場の天井や底になっているときは多いが、変化日後もトレンドが延長したり、さらに加速したりするケースもよく見られる。トレントが転換しなかったからといって、日柄分析が外れたわけではないので、次の変化日を注視することに力を傾けてほしい。重要な転換点から33・42・65・76日前後は変化日に当たり、相場が変化しやすいことを頭に入れておくことが大事だ。そのうえで変化日前後のファンダメンタルズや、一目均衡表をはじめとするテクニカル指標を考慮に入れて相場動向を分析すると、より精度の高い予測が可能になる。

 

転換点は、価格と時間の均衡から生じる一目均衡表では、トレントの転換は「価格」と「時間」の均衡点で起こることが多いと考える。価格は後述する値幅計測論で算出したターゲット価格、日柄は前述の33日や42日といったサイクルだ。

 

つまり、一期一節(33日)後に、実際の相場の価格と値幅計測論で算出したターゲット価格がほぼ一致した場合に、トレント転換が起こる可能性が高いと考えていく。値幅を計測するには、まずローソク足の「波動」を見る必要がある。波動というと難しそうだが、要するに口Iソク足の波の型のことだ。基本波動は。−波動、V波動、N波動の3つがあり、このほかに縮小・拡大波動としてY波動P波動がある。波動の形は最も重要な波動はN波動だ。

 

この波動には、−波動、V波動のふたつが集約されているからだ。そしてN波動に対しては、4通りの値幅計測手法を適用できる。これが「値幅計測論」と呼ばれるもので、基本としてV計算値、N計算値、E計算値、NT計算値の4通りの値幅計算方法がある。波動が形成する「高値」「安値」はこの4つの値幅計算結果のうち、いずれかに該当することが多い。このため値幅計測論は、売買のターゲット価格の設定にもよく応用される。

 

日柄の終値が、値幅計測論で算出した4通りのどれかに一致したときは、相場が天井や底近くであることが多いので、ポジションをもっているときには注意が必要だ。エントリー時に方向を間違えなければ大きなチャンスになる。このことをつねに念頭に置いてトレードしてほしい。

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